Home / インター店ブログ / ~一種徹底講座~
11月 12, 2017

~一種徹底講座~

Posted in : インター店ブログ, インター熱帯魚ブログ on by : インター店 熱帯魚コーナー

~ワタナベの一種徹底講座~
はい!ワタナベです!
今回はこちら~
カンピロモルミルスsp.”コンゴ”

吻が自慢のバードビークが今回の主役でございます!
スーパーロングノーズエレファントとも呼ばれる種ですね!
スーパーロングノーズという言葉には皆様も弱いはず!
実際私もこのフレーズを聞いただけでビクッとなります。
大型個体の長い吻を見てしまったら、魅了される方が多いのも頷けます。

さてさて冒頭から小出しにしております、この「吻」。
個体によって長さが違うのはもちろん、
角度や高さが一匹一匹違います!
唯一無二のサカナなんですが、
実際には近い種が何種か混在しているというのも悩ましく思わせるポイントです。

今回のインボイスはヌメニウスでしたが、
以前入荷していたものとは眼球の大きさや体型が違うように思えます。
今回入荷した個体達だけで見ても若干ではありますが違いが見られます。
この三匹を入荷したわけですが、
同ロットかつ同サイズでも、吻の角度や長さにこれだけ違いが出るんです!

個体①:吻が長く細長い典型的なバードビーク


個体②:①個体とは長さ、角度は変わらないものの、太くてしっかりした個体


個体③:吻が太く、湾曲が強い個体

なんでこんなに統一感がないのでしょう。。。
その理由は本種が生息している環境状況によるものです。
コンゴ水系でも流れの早さや底の状況が場所によって違います。
それぞれの場所によって、
吻の形状を使用しやすいように変えていると考えられています。
底が泥であればエサを取りやすいよう長く伸び、
流れが早ければ流されないように角度が弱くなり、
エサのサイズによって吻の太さが変わる…などなど、
状況に応じて変形していくものだと思われます。

成長段階で形状が異なるのはそれが理由かと思います。
結果どの個体が一番伸びるか…と言われると、
結論としては育ててみないと分からないということです。
ただ、この悩ましさが本種の一番の魅力なんでしょうね。
10年以上飼育して40cmクラスに育てあげた方もいます。
寿命も長く、じっくり付き合えるサカナです。